人気ブログランキング | 話題のタグを見る

AFFAのこと

ちょっと昔話を。

さかのぼる事十数年前、まだ裏原宿全盛期だったころ、どっぷりハマっていた私は週3〜5日の間隔で原宿に通っていました。お目当てはもちろんNOWHEREやその周辺。

そんな中、スポット的な店「Gallery AFFA」という店?がこっそりオープン。
(ちなみにAFFAの説明を簡単にすると、AFFAはAnarchy Forever Forever Anarchyの略。
JONIO氏とHF氏のブランドで、極少ロットのため入手超困難でした。)
2〜3畳くらいの店に特に売っている物も無し、店にあるのは昔発売していたAFFAの服の展示のみ。
店員はスーザン(わかるひとにしかわからないですが)。とても居心地の悪い空間。
特に何も発売しないのでしばらくは、たまに店の前を通る程度でしたが、

どこからか



「年が明けてから本格的にオープンするらしい……」



との情報が。
このころ「○○が発売されるらしい」という情報はいろいろ飛び回っていて、もちろんインターネットなんて普及していなかったので、実際に店に行かないと分かりませんでした。

もちろんAFFAの話の出所もわからないし、ガセネタかもしれない。
そんなうわさ話に振り回されながら、年末。

仕事も休みに入り、友人(会社の先輩や並んでいる時に仲良くなった人)といつものように界隈を流していると、やはり「年明けオープン」は本当との情報が。しかもオープンは1月8日。
これだけの情報だけでわくわくは止まりませんでした。
「何が発売されるのか」「どういう店の開け方をするのか」
みんなと話をしながら年末は別々に過ごし、年明け1月2日にまた会う約束をしました。


年が明けて1月2日。
だいたい店がオープンするのが4日からが多いので人も少なく、ガラガラ。
みんなで、NOWHEREやELT、ネイバーなど初売りは何が発売されるのか、いつから並ぶかを相談していると別行動していた友人と遭遇。すると友人の口から信じられない言葉が、


「AFFAもう並んでる。」


急いで現場に行ってみると、4人店の前に。尋ねると、やはり並んでいるとの事。
とりあえず後ろに並ぶ形にして立ち話。するとその後ろに次々に並び始めた。その数すでに20人弱。ちなみにまだ1月2日。8日までまだ6日もある。後ろに並び始めてしまったので今更抜けれない。
まずは4日のNOWHEREの初売りのことを気にしていたので予想外の展開。
皆と相談して並ぶ事を決意。ここから過酷な6日間の並び地獄が始まる。。。


とりあえず初日、みんなで並び。この先どうするかを相談。さすがにずうっと並びっぱなしはキツいので前後の並びの人と相談して、抜けokの条約を結ぶ。夜中はファミレスに行ったりして暖をとった。
翌日からは昼間は全員参加で並び、夜は交代で並ぶ作戦を取った。

そしてまず1月4日。NOWHERE初売り。1年前はあのGOODENOUGHモッズコートが初売り商品だったので、尋常じゃないほどの行列だった。

 しかし期待はずれ、年末にSCRのMA-1が出てしまい大物どころか何のアイテムも出なかった。
並んだ人はさぞかしこたえただろう。


それはさておき、こちらAFFAは4日になると初売り目当ての人が増え、何も知らない人はこの行列を不思議そうに見ていた。並びも結構増えて来てそろそろ警察もうろうろし始めた時、スタッフらしき女の人が騒ぎを聞きつけたらしく店まで来た。

そして1月4日夕方未明。とても嬉しい出来事が起きた。


その女性スタッフは並びの先頭に話をした後、その場をいったん去り、他二人のスタッフを連れて再びやって来た。

なんと整理券を配り始めたのだ!とりあえず私は友人達に先を譲り「12」番の整理券をもらった。
突然の整理券だったので、行列をちょっとだけ抜けていた人がいたらしく、モメている人もいた。
200人くらいは居たと思います。
(その整理券にはAFFAのミニステッカーが2枚おまけで付いていました。)

スタッフが「今日配った整理券を持っている人以外は購入できません。持っている人でも在庫がなくなり次第終了です」との通知。確かに極少ロットなのでしょうがない。

とりあえずこれで一安心。だったのですが、なぜかみんなそこからはなれようとしない。
「まだなにかある」かもしれないので騒動が治まるまでその場にいた。


あたりが暗くなった頃、ようやく騒ぎも治まり、なにも無かったのでみんなでその場を離れた。
とりあえず、夜中は何も起きないので帰る事にし、翌日からまたくる事にした。


‥‥そして翌日1月5日。昼くらいに皆と待ち合わせをして、AFFAの店の前に行ってみると‥
また、新たな行列ができていた。昨日整理券をもらえなかった人が新たに並び始めていた。
30〜50人くらいは居たと思います。そこにスタッフがやって来て、「整理券の配布は終了したので並ばないで下さい」と報告。しかし皆あきらめきれないようで、見かねたスタッフが並んでいる人にステッカーを配って解散させていました。

そんな感じで5〜7日までは並びはしなかったけど毎日通って皆と情報交換していました。
(あ、私は5日から仕事でしたが5日と8日はあらかじめ休みを取っていました。今じゃ考えられませんが‥)


そして前日1月7日。仕事を終わらせ原宿に向かい、皆と合流。
泊まりで当日を迎える事にしました。しかも外は雪!さすがにずっと外には居られないので、ごはんを食べたり、カラオケ行ったりして時間を潰し、雪も止んだ明け方、いざAFFAへ。

始発からちょっとず人が増え始め、午前11時ころには道いっぱいに人が埋め尽くされていました。
皆がオープンを待ち望んだその時、酔っぱらったJONIO氏登場。不機嫌そうに店の中へ。

中の様子が見えないのでひたすら待つのみ。途中でどこかのショップ店員が缶ビール1箱抱え店に入り、数分後、Tシャツをもらって店を出て来ていた。そんな人が2名ほどいた。塩を撒いてやりたかった。


そしてとうとうオープン!!!


店には5人ずつ入場。


。。。。。


なかなか出てこない。まぁこれだけ並んだのだから吟味に吟味を重ねているのはしょうがない事。
焦る気持ちを抑え、出てくるのを待った。

そして買い物を終えた友人が店から出て来た。
満足そうな顔をして、何が出ていたか聞いてみると。

Tシャツとネルシャツ、のみ。


最初に並んでいた5人のみ自由に購入OK。次からはTシャツとネルシャツ各1点のみとの事。
友人は持ち金全部を使い果たし購入していた。

発売されたアイテムの詳細は、

ネルシャツ
赤、青、緑、オレンジのブロックチェックにマルクス、レーニン、スターリン、毛沢東のアンディ・ウォーホル調のバックプリント。襟にタグ。17800円だったと思います。

Tシャツ
マルクス、レーニン、スターリン、毛沢東のプリントの上からカモ柄の重ねプリント。HF、JONIO、ムラジュンの手刷り。7000円だったと思います。

いざ店に入るとJONIO氏が椅子に座り睨みをきかせ接客。とても居心地が悪い。
しかしそれがかっこいいので仕方が無い。

私の番が来た頃には一部サイズ欠けがありましたが、マルクス青のネルシャツ、Tシャツを無事購入。他の皆も無事購入。最初の友人のみネルシャツ4枚、Tシャツ5枚くらい購入していた。

いつもなら戦利品を見せ合いながらランチをとっていたのですが、皆疲れきっていたので即解散でした。



ということで無事購入は出来たのですが、あの様な出来事はもう無いと思います。
よい青春の1ページです。

もうすでに手放してしまいましたがかなりのプレ値でした。
今でもオークションでたまに見かけますが、そこそこのプレ値が付いていますね。


このイベントで気力を使い果たしてしまい、私のなかの裏原ブームはこれを機に一時クールダウン。
パンクバンドブームで恵比寿通いになります。


パンクバンドブームの出来事はまたいつか。

by co_one | 2013-04-06 11:09 | 歴史